よるのいきもの





アーモンド型の目がひかっている。
緑色の宝石のようだ。

ひたり
目が合ったら、足音も立てずに
身を翻して闇に消えた。

昼間、基地の近くで見たのと同じ猫。
日の光の中で、ころころとのどを鳴らし、
足に擦り寄ってきた猫。

手懐けられたフリをして、ひらり。
全部晒してるわけじゃない。
全部を許したわけじゃない。



「…で、その話と今の状況がどう繋がるのか説明してください」


腕の中の猫は怒っているみたいだ。


「困るから、捕まえている」


でも逃げる気配はない。


「帰ってくるなり訳わからん」




よるのいきものはきまぐれだから。









「よる」シリーズ 第二弾。
シマネコ、うちでも飼いたいです。